25年間勤めた警察をセミリタイヤして、6カ月目の現状について。

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警察官のセミリタイヤについて

こんにちは、カトヒレです。

 

私は2024年5月に警察を早期退職して、セミリタイヤ生活に入っています。

今は、退職してから6カ月目になります。

警察を辞めて半年が経過しましたが、現時点では全く後悔していません。

辞めて本当に良かったと思っています。

私は、自分がつくづく警察の仕事が向いていなかったと思います。

私生活では絶対に関わりたくないような、強い悪意を持った人、強烈な権利意識を持った人、理屈が全く通用しない人たちを相手にする仕事です。

そういう人たちのグイグイとした圧力を、受けきるだけのメンタルが必要です。

そうして、一つの案件を終了した後に残るのは、充実感というよりも、「やっと縁が切れた」という安堵感です。

ストレスフルな仕事をこなし、夜には仕事から解放される。

そしてまた、次の朝が始まる…

それが延々と続くという絶望感。

仕事中に自己の成長、面白みなどを感じることはなく、ただひたすら仕事の時間が終わることを待ち焦がれながら時間を過ごす状態。

自分の時間をドブに捨てて、お金に変換するような働き方をしてきました。

ただ、きつい仕事の分だけ給料はしっかりもらえます。

25年目の年収は900万円を超えていました。

これだけの年収を捨てる決断をするには、さすがに勇気がいりました。

カトヒレ
カトヒレ

警察時代は、自分の時間をドブに捨てる代わりに高い給料をもらえていました。自分の時間も大事だけど、高い給料をもらえる立場も大事に思う状態です。

それでも退職に踏み切った理由は、自分の時間の有限性に気づいたからです。

私ももう48歳になりました。

気力や体力の衰えなどを感じるのは、避けられない年代です。

高齢になり、気力や体力が衰えるほど、やりたいことやできることは減っていきます。

スポーツを楽しんだり、焼き肉やラーメンを旨いと感じたり、映画を見て感動するという機会はどんどん失われていきます。

70歳以降の人生で、これらのことを楽しめるだけの健康と気力が残っているのか。

私にはあまり自信がありません。

時間とは人生そのものであり、高齢期の時間の質は、若い時期の時間の質に、どうしても劣ります。

65歳定年までやりたくない仕事をやって、その後に訪れる自由時間にどれほどの価値があるのか?

時間とお金を天秤にかけて、私は48歳の年に退職を決めたわけです。

 

今日は、48歳で警察を辞めて6カ月たった現在、考えていることについて書いていきます。

警察を辞めて、違う価値観の人と関われた

私は今年の5月に退職後、となり町の小さな不動産屋でアルバイトをしています。

週4日勤務で、一日8時間労働なので、セミリタイヤ生活としては頑張って働いています。

これくらい働くと、会社の健康保険や年金保険にも加入できるので、リタイヤ後の社会保険の問題もクリア済みです。

 

さて、私の勤務する会社は、起業歴25年の社長が経営しています。

社長は私と同年代なので、2000年前後の就職氷河期世代です。

不景気の時代だったので、新卒の採用枠が激減していた時期です。

新卒時の就活で、少ない枠の優良企業を引けないと、その後の人生がどんどん厳しくなる世代でした。

そんな時期に社会に出た中で、社長はすぐに独立企業という選択をしました。

今やっている不動産業だけでなく、様々な業種の事業を展開してきました。

新しい事業を立ち上げては閉鎖して、また新しい事業を起こす。

そうして行きついたのが、不動産事業のようです。

社長を見ていると、とにかく忙しく働いています。

・資金融資してくれる銀行との付き合い

・いい決算書を作るための税理士との調整

・取引で揉めそうな案件の弁護士への相談

・インターネット広告のシステム管理

・買い取った物件の残置物処理、リフォーム、再販までの判断と手続き

・パソコンやオフィス機器、車などの購入や不具合などの調整

・インターネットで会社の検索順位が上がるように、ブログの執筆

大きな会社なら人に任せてやるようなことも、中小企業の社長は自分でやることも多いようです。

また、経営に必要な資金は、銀行から借り入れているわけですが、借入額は1億円超えだそうです。

この借金は、会社名義の借金ですが、借り入れの条件は社長が連帯保証人になることです。

つまり、会社の経営が上手くいかなくなって、借金を返せなければ、社長が自己破産する可能性もあるわけです。

経営や借金のことを考えると、不安で夜中に目が覚めることもあるそうです。

かなり強いプレッシャーの中で、社長業をやっているというのが伝わってきます。

 

一方私の人生は、就職氷河期でも人気の低かった警察を選びました。

警察の仕事に必要なのは、高い能力よりも忍耐力です。

自分で考える必要はなく、言われたことをひたすら守り続ける愚直さと忍耐力が重要です。

言われたことだけをやり続けて、組織に所属さえしていれば一律の給料が支払われます。

経営方針や、仕事の効率化などを考えなくても、会社はつぶれないし、給料が下がることもありません。

試行錯誤や工夫はゼロで、ただ我慢していればいいだけの職場。

それが私の警察という職場の印象です。

そうして、25年間耐え続けた結果、私の資産は1億円になりました。

1億円貯め、経済的な自由を獲得したことで、今の社長と関わることになりました。

私は、今の会社の採用面接のときに、株の配当金で生活の目途がついているので、パート勤務で働きたい、ということを社長に話しています。

私は社長の人生を羨ましいと言い、社長も私の人生を羨ましいと言います。

・重いリスクを背負って、成功のために日々模索しながら忙しく働く人生

・リスクはほぼゼロで、やりたくない仕事を我慢しながら1億円作った人生

社長と私は全く違う人生を歩んできました。

どっちの人生が良いとか悪いとか、そんな話ではないんですが、私は警察の仕事を早めに辞めて、本当に良かったと思っています。

65歳まで、価値観の合わない職場でやりたくない仕事をやるのは、人生の無駄だと思うからです。

65歳まで警察の仕事を続けて、資産が3億円になったところで、何の意味もないと思うんですよね。

セミリタイヤ後でも働く方がいい

これまで書いてきたように、私は週4日で不動産屋でアルバイトをしています。

年収換算すると、約200万円くらいの働き方です。

つらい仕事をやり切って、ようやくセミリタイヤしたのだから、一切働きたくないという人もいるでしょう。

かつての私もそうでした。

私は3月上旬から有給休暇に入り、5月後半に退職するまで2カ月半の休み期間がありました。

子供が高校と中学校に通い、妻もパートをしている中で、自分だけが家にいるというのは、想像以上に地獄です。

子供からはニート扱いされるし、妻の視線もきつく感じます。

家族を置いて、自分一人で日本1週の旅に出るというような気にもならなかったですね。

2か月半の休みの後半に入るころには、再就職することを考えるようになりました。

とは言え、やりたくない仕事をフルタイムで働くということだけはしたくありませんでした。

働く際の基準は、

・楽しいとは言わないまでも、やっていて苦ではない仕事

・週3~4で、休みの融通が利く仕事

こんな条件で就職したのが今の職場です。

働いていた方が良いと思う理由1

働いていた方がいいと思う理由の一つ目は、社会的な信用度が上がることです。

いくらお金を持っていても、無職だと賃貸住宅の審査が厳しくなります。

大家さんからすると、お金があっても、変な人や反社会的勢力の人ではないかと警戒するようです。

私のような賃貸民でいることは、いつでもどこでも自由に引っ越しができるのが最大のメリットです。

無職であるばかりに、気に入った住宅に住むための審査が通らないのは悲しいですよね。

また、無職だとクレジットカードの審査にも通りません。

楽天カードや三井住友カードなど、投資するにも有利なカードも無職だと作れません。

クレジットカードも退職する前に作っておかないとだめですね。

働いていた方がいい思う理由2

理由の二つ目は、無職だと自己紹介の難易度が上がるということです。

住んでいる場所での自治会での付き合い、子供の学校でのPTA付き合い、趣味や習い事での付き合いなどでも、少し仲良くなると必ず聞かれるのが職業です。

カトヒレ
カトヒレ

資産が1億円あるので、それを年利5%で運用すれば、年間500万円使えます。年間500万円で生活できるので、私は仕事をしていません。

こんな自己紹介を一般人にしたら、確実に変人扱いされます。

仲の良い友人に話したら、本気で心配されることでしょう。

親族の年長者に話したら、ガチで説教されることでしょう。

そんな怪しいことで生計を立てることより、まじめに働け!と言われますよね。

 

仮に、その不信感を解消するだけの説明を尽くしてみて、相手に理解してもらえればどうでしょうか?

1億円を年利5%で運用することが、特別難しいことではないのは、投資界隈では常識になっています。

おまえ、本当に1億円の資産を持っているんだな。

うっ、うっ、うらやましい!!!!

うらやましいを通り越して、嫉妬や妬みにまで発展するのは容易に想像できます。

だから、投資で生計を立てているなんてことは、普通の人に言ってもいいことは一つもありません。

・理解されずに変人扱い

・理解されれば嫉妬されて人間関係が壊れる

それよりも、収入は低くてもやりたい仕事を頑張っているアピールをする方が、丸く収まるし好感も持たれると思います。

カトヒレ
カトヒレ

不動産業界は、家を買いたい人のお手伝いをできる仕事でやりがいがある。給料は低いけど、日々充実しています。

働いていることにより、社会参加と充実感をアピールする方が、普通の人の理解を得られやすいのです。

働いていた方がいい理由3

理由の3つ目は、お金の不安がゼロに近くなることです。

投資で生計を立てようとすると、それなりの金額をリスクのある株などに投資する必要があります。

私の場合は、資産1億円のうち6000万円以上は株式で保有しています。

株式はリスクが高い金融商品なので、値動きもそれなりに大きいです。

1カ月で1000万円を超えるくらいの上下動も普通に起こり得ます。

今年の7月12日には、1億1085万円だった資産。

8月6日には、1億329万円まで減っています。

その後わずか10日間で急回復して、1億789万円に戻りました。

このように激しく資産が増減する中、無職で収入がゼロだと、心理的なプレッシャーは相当に掛かるはずです。

私の場合は、低収入ながらも月の手取りは13~14万円くらいあります。

妻のパート収入と合わせれば、手取りは約25万円です。

これくらいの収入があるので、投資で資産が減っても、不安はほとんどありません。

 

セミリタイヤ後に、絶対に働かないという強い意思を持っている人もいるかもしれませんが、働かずに無職でいる方が逆にストレスになると感じています。

最後に

私が警察を退職してから半年が経過しました。

そして、不動産会社での勤務歴も半年になりました。

警察に対する未練は一切なくて、今は違う人生を楽しく過ごしています。

警察を辞めて楽しいなら、もっと早く警察を辞めた方が良かったと思うか?

たまにそういうことを聞かれますが、それはないです。

今年辞めるのがベストだったと思います。

例えば、去年2023年の段階であれば、資産規模が今よりは1000万円以上少なかったです。

これだとお金の不足を不安に感じてしまったかもしれません。

お金に不安があるくらいだったら、もう少し長く働いた方がいいでしょう。

反対に、来年2025年まで仕事を続けるのはどうかというと、それもなかったです。

来年まで警察を続ければ、資産はもっと増やせたはずですが、そうしたいとは思いません。

人生の残り時間とお金と天秤にかけると、2024年の退職はベストだったと思うわけです。

ただ、お金の不安があまりないと感じる理由の一つが、不動産会社での再就職が上手くいったことだと思います。

その他、セミリタイヤ後にも何らかの形で働いた方がいいと思う理由は、今日のブログにも書いた通りです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. 匿名 より:

    更新待ってました。

  2. うぬぼれ より:

    現役の者です。
    生き方の道標として、とても参考になります。
    踏み込んだ内容は、現役なので書き込むことに抵抗ありますが、とても参考になります。
    資産による武装の強さを思い知らされます。
    読んでます!参考にしてます!
    これからも発信お待ちしています!

  3. 匿名 より:

    現役の者です。
    生き方の道標として、とても参考になります。
    踏み込んだ内容は、現役なので書き込むことに抵抗ありますが、とても参考になります。
    資産による武装の強さを思い知らされます。
    読んでます!参考にしてます!
    これからも発信お待ちしています!

    • katohire katohire より:

      匿名さん。
      私の人生は、褒められたようなものではありませんが、参考にしていただけるのはうれしいです。
      資産を貯めれば、その資産が新たな資産を生む。
      資本主義の仕組みを知った時は衝撃的でした。
      それ以来、真剣にお金との付き合い方を考えてきて、今に至ります。
      これからもブログは書いていくのでよろしくお願いします。

  4. PM より:

    いつも興味を持って拝見させていただいております。
    私も同年代の現職で、早期退職で自由な生活を夢みております。
    特に「ゆとり」に関する記事については、非常に参考になり、新しい気付きがたくさんありました。特に若い後輩たちにこのブログをおすすめしたいのですが、変人扱いされそうなのでためらっております😁(投資に興味がない人が多いので)
    無理のない頻度で更新していただけると嬉しいです。

    • katohire katohire より:

      PMさん、ありがとうございます。
      私のブログを参考にしていただけるのは、嬉しい限りです。
      警察で投資に興味がある人は少数なので、理解を得るのは難しいでしょうね。
      私も現職時代には、投資の話は一部の人にしかしていませんでした。

      おっさんの日常を頻繁に書いても需要が少なそうなので、ある程度考えをまとめてから、ブログを書いていこうと思います。

  5. ソイラテ より:

    私も更新待ってました!
    社長さん素敵な方ですね。組織にいると絶対会えない方ですね。
    巡査部長を20年やってるので、同年代は偉くなり、若い人はハラスメントが怖くて、職場は居心地が悪くなり、新しい出会いはなくなりました。
    まもなく勤続30年になりますが、気づけば知人は会社関係ばかり。新しい出会いがうらやましいです。
    55までに5000万貯めて早期退職目標ですが、セカンドライフの準備をしつつ、いつでも辞める体制は整えていようと思います。
    と、言いながら、警察しか経験がないので、怖くてなかなか決断できないのです。

    • katohire katohire より:

      ソイラテさん。
      勤続30年なんですね。お疲れ様です。
      私は元々人付き合いが苦手なのもアリ、警察時代の友人で、今でもつながっている人は数人しかいません。
      新しい出会いで、人付き合いを広げていこうと思っています。

      年下の私が言うのも変かもしれませんが、セカンドライフの事前準備はとても大事だと思います。
      お金にならないことでもいいので、何か好きなことを突き詰めるといいのかなと思います。
      私の場合は、FPと宅建の資格の勉強が役に立ちました。

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