こんにちは、カトヒレです。
私は、25年やってきた警察を今年退職し、セミリタイヤ生活に入りました。
25年間やってきた中で、仕事を好きだと思えたことは、ほとんどないです。
・警察官は貯蓄に有利な環境にあること。
・50歳で1億円を貯めるシミュレーション
・仕事が嫌いな人ほど、蓄財すべき理由
これらについて書いていきたいと思います。
警察官は、お金を貯めやすい
警察官は、お金を貯めやすい環境なんですが、それを意識していない人がほとんどです。
せっかく有利なポジションなので、それを生かせれば、どんどんお金が貯まっていきます。
警察官の給料は、十分高い
警察官の給料は、十分高いです。
日本のトップ企業とはいかないまでも、上場企業の平均レベルの給料をもらうことができます。
採用1年目は、警察学校に入っている期間が長いので、各種手当がつかないものの、現場に出る2年目は、年収が400万円くらいになります。
その後も着々と給料は伸びていき、20年やれば800万円くらいになります。
私の過去の給料やボーナスなどを、一覧にしてみました。
これは、日本の上場企業の平均に近いレベルの給料です。
日本には、会社が270万社もあり、そのうち上場企業はわずか3800社しかありません。
警察官の給料は、日本のエリートサラリーマンと同じ水準です。
その気になれば、お金を貯めることは難しくありません。
健康保険が有利で、保険に加入する必要がない
警察官の健康保険制度は、普通の会社員が加入する健康保険よりも有利になっています。
健康保険制度の高額療養費制度というものをご存じでしょうか。
高額療養費制度は、高額な医療費がかかった場合の自己負担の上限を設定するものです。
普通の給料(年収770万円以下)の人の自己負担は月額9万円程度になります。
入院、手術などが必要な病気になり、100万円の医療費が掛かったとしても、自己負担分は9万円弱で済むわけです。
これが、高額療養費制度です。
警察の高額療養費制度は、それよりも有利になっていて、自己負担の上限は月額25000円です。
これが、どう蓄財に影響するのかというと、警察官は、健康保険制度が充実しているので、民間の医療保険に入る必要がないということです。
民間の医療保険は、入院や手術をすると給付される保険です。
加入の仕方にもよりますが、家族全員で加入すると、月額1~2万円くらいの保険料になります。
普通の職業の人が払っている1~2万円の保険料を払わなくて済むので、蓄財には有利になります。
各種手当や官舎が充実している
民間企業では、廃止傾向となっている各種手当も、警察ではまだ残っています。
民間企業では、同一労働・同一賃金、成果主義・ジョブ型雇用の働き方になってきています。
従業員の個人的な事情(扶養家族がいるなど)により、給料に差をつけるのはおかしい、となってきているわけです。
給料は、純粋な仕事の成果により決まるべきという考え方ですね。
なので、各種手当は廃止傾向にあります。
でも、公務員には各種手当が廃止されずに残っています。
公務員の給与形態は、一気に変わることはありません。
民間に合わせて、ゆっくりゆっくりと変化していきます。
まだしばらくは、これらの手当が支給され続けると思います。
また、官舎も各警察署ごとに管理していて、県内に100か所くらいあります。
お世辞にもきれいな住居ではありませんが、家賃が格安なので、お金を貯めるには最適です。
私が一時期住んでいた官舎は、3DKで家賃が8500円でした。
年間150万円積立投資をすると、1億円貯まる
これらの状況を生かせば、警察官が年額150万円くらいを貯蓄に回すのは、全然難しくありません。
採用2~3年目の若手警察官が、ローンも組まずに300万円くらいの新車を買うのは珍しくないです。
欲しい車のために、本気になって貯蓄をすれば、年間150万円は全然いけます。
毎年貯まる150万円を、車ではなく投資に回してみるとどうなるでしょうか。
23歳の就職時点から、年利5%のインデックス運用をしていった場合です。
警察14年目の36歳時点での資産は3000万円に到達します。
資産が3000万円あれば、独身なら早期退職が十分可能になります。
そのまま年数を重ねていくと、49歳時点の総資産額が8610万円になります。
警察を27年やった場合の退職金は1000万円を超えるので、総資産額は1億円近くになります。
警察官が50歳で資産1億円に到達するというのは、全然可能だということです。
実際に私の資産額も、ほぼこのくらいで推移してきました。
年利5%の運用をするには、インデックス投資をするといいでしょう。
資産が1億円あれば退職できる理由
1億円は大金ではあるものの、それだけあれば早期退職しても大丈夫なのでしょうか。
1億円という大金でも、年間500万円使っていくと、20年で底をついてしまいます。50歳で退職した後、70歳で資産がゼロになってしまいます。
ポイントは、退職後も資産運用を継続していき、その運用益で生活することです。
インデックス投資を行うと、年利4~5%程度の運用効果を期待できます。
退職後なので、安全目に年利4%の投資をしていきます。
1億円を4%で運用できると、年間400万円が入ってきます。
そうすると1億円の元手を一切減らすことなく、400万円を生活費に充てることができます。
そこに、自分と妻がパート収入で100万円ずつの給与収入を得ます。
これで、世帯での手取りが600万円になるので、十分生活が成り立つと考えます。
そして、このような資産収益をメインとした収入形態だと、健康保険料や年金保険料を少なくすることができるメリットもあります。
内容は若干難しいので割愛しますが、この収入形態の場合、給与収入のみが所得と見なされます。
要は、低所得世帯と見なされることで、社会保険料の減額などのメリットを受けることができるわけです。
仕事が嫌いの人ほど、貯蓄すべき理由
私は、幸い25年間、身体と精神を病むことなく、警察官を続けることができました。
これを読んでいる若い人の中には、警察を20年以上も続けるなんてとても無理、と思ってる人もいるかもしれません。
そう考える人こそ、貯蓄を進めて行くべきだと思います。
1億円という大金を貯めることができなくても、貯蓄が多ければ、取ることができる選択肢が増えるからです。
前述の蓄財のシミュレーションでは、年間150万円を積立投資して、それを年利5%で運用できれば、36歳で資産は3000万円に到達します。
3000万円の資産があれば、独身の人なら十分仕事を辞められます。
3000万円を年利5%で運用すれば、年間150万円増えることになります。
増えた150万円を生活費として取り崩しても、3000万円の資産は理論上減りません。
警察を辞めても、アルバイト収入の150万円と資産からの収入150万円を合わせて、年間300万円の収入になります。
年収300万円あれば、独身なら十分生活することができます。
警察の仕事を続けていくのが、辛くて耐えられないのであれば、仕事を辞めるという選択肢を持つことができます。
蓄財した3000万円というお金が、自分の人生の選択肢を増やしてくれるわけです。
無一文で警察を辞める場合と比べて、生存確率が大幅にアップするのは確実です。
仕事が嫌いな人ほど、蓄財には励みましょう。蓄財による資産収入が生存確率を上げる安全装置になります。
最後に
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
過大な借金を背負うことで、どんなに辛くても、途中で仕事を辞められなくなります。
仕事を辞める=自分と家族の生活の崩壊
これをよく考えずに、ローンなど組む人が、意外と多いですよね。
共働きのペアローンなども最近よく聞きますが、よくできるなって思います。
やすまささん。
ローンは、自分の将来の時間を売り渡す行為だと思います。
借金を払うために、自分の時間を使って働くことを約束する行為だからです。
好きじゃない仕事を、何十年先までやることを約束するのは地獄ですね。
世間一般とされる買い物をするために、多大なローンは避けるべきだと思います。
住宅ローンは控除の対象になるやら、金利が安いから35年ローンの65歳まで70歳近くまで組んでる人を見たら、いつまで働くんだ?って思いますね。
匿名さん。
ローンは、自分の将来の時間の切り売りだと思います。
将来の時間を売って、家や車を買う行為だと思います。
私は仕事が嫌いなので、ローンを組む気はしないですね。
最もな内容で刺さりまくりました。来年Fireする予定なので、とても参考になります。
ありがとうございます。
FIREが近いのですね。
参考にしてもらえたならよかったです。
私も同業かつ同じような資産、年齢、家族構成なので非常に参考になり助かっています。
このブログのおかげで、自分も具体的にFIREについての計算を始めました。
katohireさんの計画だと、1億の運用益400万円で税引き後約320万円、夫婦で200万円を稼ぎ、合計約520万円の手取りになると思います。
ここから、夫婦の健康保険料、年金、家賃、学費等を支払っても問題なく生活できるという試算でしょうか?
とくにFIRE後の国民健康保険と年金についてどのようにお考えでしょうか?
私の場合、幸いにして妻が正社員をしているのでとりあえずは妻の扶養に入ってバイトをしようかと考えています。
誇りと使命感さん。
概ねそのような計算をしています。
ただ、株の収益は運次第。
必要な生活費はその人次第。
正解は、人によって違うと思います。
健康保険や年金保険は、家族の扶養に入れるなら、それがベストでしょう。
私は、ギリで社保に入れるバイトでもしようかと思っています。