投資開始時に、まとまった資金がある場合の投資方法

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資産運用について

こんにちは、カトヒレです。

 

みなさん、投資はされているでしょうか?

私は、約10年前に投資を始めたのですが、投資開始当初に大変悩んだ問題がありました。

それは、投資を開始した時期にまとまったお金がある場合、資金を一括で投資するのか、時間を分散して投資をするのかという問題です。

まとまったお金がない場合は、一括で投資することはできないので、必然的に積立投資をすることになります。

しかし、投資開始時期にまとまった資金があると、それを一括で投資することが可能になります。

 

私が投資を始めようとしたとき、すでに2000万円以上の投資できる現金を保有していました。

このお金をどのようなタイミングで、投資商品を買い付けていくのか悩んだわけです。

2000万円の現金で、一括で投資商品を買うことも可能だったのですが、そうはしませんでした。

実際には、2000万円の現金を、2年間くらいかけて投資していきました。

なぜそのようにしたのかというと、購入する時期をずらすことで、時間軸のリスクを小さくすることができると考えたからです。

 

2000万円を一括で投資した直後に、市場の大暴落があると、評価額が半分の1000万円くらいになる可能性があります。

投資開始直後に、そのような大ダメージを受けると、市場から一発退場することになりかねません。

「もう二度と投資なんかやらない。」そうして、二度と市場に戻れなくなってしまいます。

投資初期の暴落によるダメージを軽減するため、投資する時間をずらすことが、ひとつの手段になります。

時間を分散することで、高値掴みするリスクを軽減することができるわけです。

私の場合は、2年間という時間をかけることで、リスクを小さくしながら購入していきました。

これから投資を始めようとする初心者の人には、オススメできる買い方だと思います。

 

今日は、投資開始直後にまとまったお金がある場合の投資方法について書いてみます。

一括投資の合理性とデメリット

一括投資とは、まとまったお金を、一回の購入で使い切ることです。

一括投資は、合理的であるものの、デメリットもあります。

一括投資は合理的

一括投資のメリットは、早い時期に、より多くのお金を投資に回せることです。

インデックス投資は、成長する資産にお金を託す投資法です。

カトヒレ
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多少の凸凹はありながらも、いずれは成長していく経済にお金を託すのがインデックス投資です。それなら、少しでも早い時期に投資余力の全てを投資に回すのが合理的です。

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これは、世界経済をけん引する、米国のS&P500の株価指数です。

短期間においては凸凹があるものの、どの時期に投資を始めても、最終的にはプラスになります。

このように、右肩上がりの指数に対して投資をする場合、少しでも早く投資にお金を回す方が、資金効率が上がります。

時間が過ぎれば、どうせ上がる。だったら、積立投資でチマチマと投資するよりも、少しでも早く全額を投資する方が効率がいいということです。

このように、上がり続ける指数を買い付ける場合、一括投資は合理的な投資方法となります。

一括投資のデメリット

インデックス投資は、20年、30年と長い時間をかけるほど、勝率が上がる投資法です。

長期間投資を続けられる人なら、どのタイミングで投資しても、問題ないことになります。

でも、一括投資したタイミングが悪いと、その後長期間マイナスに苦しむ可能性があります。

2000年のITバブルの高値で一括投資した場合は、その買値を上回るのは2013年ころになります。

株価が高い時期に一点買いしているので、元に戻るまでに長期間を要することになります。

2000年の高値の時に一括投資をすると、その後マイナスの状態が続きます。

投資した額にまで戻るのは、2013年になってからです。

13年もの間、マイナスの状態が続くことになります。

これは、心理的にかなりしんどいです。

投資初心者が、このような長期間、マイナスに耐えることができるのかという問題が発生します。

マイナスに耐えられなくなり、投資商品を売却して、市場から退場する可能性がある。

これが一括投資のデメリットです。

暴落時に買えれば、利益が大きい

高値掴みとは反対に、不況時の大底で一括投資できた場合は、大きな利益を出すことができます。

株価が低迷している不況期は、バーゲンセールで株を買うチャンスです。

不況期は、バブルの半値くらいで株を買うことができます。

2000年以降だと

2003年のITバブル崩壊後

2008年のリーマンショック後

2020年のコロナショック時

これらの時期に一括投資ができれば、大きな利益を掴むことができるわけです。

世の中の人が、経済に悲観して、株を投げ売りしている時期に、自分は買い向かうわけですね。

理屈は簡単ですが、世の中のほとんどの人は、それと反対の行動をとります。

バブルの高い時期に買って、暴落時に売るということを繰り返しています。

暴落時に買うのは簡単ではありませんが、それができれば大きな利益を掴むことができます。

 

一括投資の特徴として

①右肩上がりの指数に投資するなら、少しでも早く一括投資するのが合理的。

②購入タイミングを一点集中で買うので、高い時期に買うと、長期間マイナスに苦しむ可能性がある。

③暴落時に買えれば、利益が大きくなる

ということが言えます。

購入タイミングの良し悪しを当てることは、基本的にはできないので、運による差が大きい買い方だと言えます。

時間を分散して投資することのメリット

一括投資は、一回で投資商品を買い付けるということです。

安値で買うことができれば得で、高値で買うと損をする可能性があります。

投資可能額が1000万円あったら、それをある特定の日、例えば2023年の1月1日に全額購入するということです。

購入した翌日に、世界経済を悪化させる出来事が重なったとしたらどうなるでしょう。

ウクライナ戦争で核兵器が使用される
新種のウイルスが再度発生し、世界中がロックダウンする
台湾有事で、中国と米国・日本が戦争状態になる
新たなサイバー攻撃で、ブロックチェーンの安全性が疑われる

このような大事件が立て続けに起きて、わずか1カ月の間に、全世界の株価が半値まで下がってしまった。

購入した1000万円の投資信託の時価は500万円まで下落していることになります。

投資を開始するのが、あと一か月遅ければ、このような暴落に巻き込まれることはありませんでした。

 

このような事態を避けるために、分散投資(購入時期の分散)という手段があります。

上記のように1000万円の現金があっても、1回で全額を購入するのではなく、100カ月に分けて購入したとします。

2001年の1月1日に10万円を購入
2001年の2月1日に10万円を購入
2001年の3月1日に10万円を購入
…2009年の3月1日に10万円を購入
100カ月は、8年と3カ月ですから、投資を完了するのは、2009年3月になります。

実際の相場に当てはめてみると、高い時期にも購入する一方、暴落時の安値でも買うことができています。

こうすれば、投資開始直後に大事件が起きても、暴落のダメージをかなり軽減することができます。

このような、時間を分散した買い方(積立投資)をしていくと、一括投資をするよりも、資産の振れ幅は小さくなります。

一括投資に比べて、利益が大きくなることはない代わりに、暴落によるダメージも小さくなります。

カトヒレ
カトヒレ

時間を分割して投資することで、急激な暴落があった場合のダメージを軽減することができます。投資初心者には、こちらの方が無難と言えるでしょう。

時間分散の具体的な投資法

ここまで見てきたように、

一括投資は、すぐに全額を投資に回すため資金効率がよく、暴落時に買えれば大きく増やせるというメリットがある。購入タイミングが悪く、高値掴みをしてしまうと、長期間のマイナスになるデメリットがある。
時間分散投資には、投資開始直後の暴落によるダメージを軽減できるというメリットがある。投資に回せるお金を長期間眠らせてしまう事と、一括投資ほど大きく儲けることができないデメリットがある。
それぞれメリットとデメリットがあります。
そして、これから投資を始めるのであれば、時間分散投資の方が無難な選択だと思います。
それでは実際に、どのくらいの時間をかけて分散投資していくのかということを考えてみましょう。

毎月の積立投資をする

一括投資が出来るお金がありながら、毎月定額の積立投資をした場合はどうでしょうか。

仮に1000万円を投資できる資金があり、これを時間分散をしながら投資していったとします。

毎月定額で5万円ずつ積み立てていったとすると、1000万円を投資しきるには200カ月かかります。

200カ月という期間は、16年8カ月になります。

投資対象を買い付けるのに、この期間は流石に長すぎるでしょう。

30歳から投資を始めたとして、投資資金を使い切るのは、47歳になっています。

この場合、手持ちの投資資金である1000万円を、最大限に生かせるのは47歳からということになります。

30歳から一括投資するのに比べて、資金の運用効率が下がってしまいます。

2~5年で時期を分散する

私がいいと思う方法は、2年から5年くらいの時間をかけた分散投資をするということです。

例えば、毎月25万円投資をしていくと、1000万円を買い付けるには40カ月かかります。

40カ月は、3年4カ月になります。

このくらいの期間を掛けて投資すれば、投資開始直後の高値で一点買いすることがなくなります。

株価が高騰するバブルも、株価が低迷する不況も、2~3年くらいのスパンで転換します。

一方的に上がり続ける相場も、一方的に下がり続ける相場も、長くは続きません。

投資資金を2~5年くらいの期間に分散していけば、高値の期間だけでなく、安値の期間でも購入することができます。

投資資金の効率性を重視するなら、2年くらいに分散して投資をする。
経済ショックに備えた安全性を重視するなら、5年くらいに分散して投資をする。

自分が保有している投資資金を、2~5年で使い切れる額に割り算して、あとは定額購入をしていけばいいです。

2年なら24カ月、5年なら60カ月です。

1000万円を24カ月に分散すると、毎月約42万円。

1000万円を60カ月に分散すると、毎月約17万円です。

資金効率をそれほど落とさずに、分散効果も得られる投資方法になります。

最後に

私が投資を始めた初期は、月に4万円の積立投資をしていました。

取り敢えず、積立投資をしておいた方が無難だろうと思ったからです。

その時点で、投資しようと思っている金額が2000万円以上ありました。

2000万円を毎月4万円ずつ投資すると、買い付けが終わるのに500カ月(40年以上)も掛かってしまいます。

これは流石に投資効率が悪すぎるということに気づき、途中から買う金額を多くしました。

結果的には、2年くらいに分散して、投資資金を使い切りました。

 

投資初心者が時間分散した投資をするメリットは、投資経験を積めるということもあります。

仮に5年という時間分散で投資をするなら、5年分の投資経験を積むことができます。

投資初心者のころは分からなかった、株価の変動理由なども段々とわかるようになってきます。

アメリカの金利引き上げで、世界の株が下落する
日米の金利差が拡大すると、円安進行が進行する
円安が進行すると、外国株の評価額が上がる
アメリカの金利引き下げで、円高になる(外国株の評価額が下がる)
円安は、輸入価格の上昇で、国内はインフレになる

投資を始めると、社会の動きが自分の生活と資産額に影響するのが分かるようになります。

毎月買い続けていくことで、自然と経済の勉強をするようになると思います。

経験を重ねることで知識がついていくとともに、大きなお金を市場にさらしても、動じることのない胆力も育ってきます。

これも、時間分散投資のメリットだと思います。

一括で、ドンっと買ってしまうと、後は値上がりを祈るだけの、「お祈り投資」になってしまうような気がするんですよね。

投資をこれから始めるなら、時間分散投資をするのがいいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. 英雄 より:

    一番知りたかった情報です。非常に参考になりました。メモメモ。

    • katohire katohire より:

      英雄さん

      ありがとうございます。

      投資をしようと思うタイミングは、人それぞれ違うので、必要な情報も違うと思います。

      私の場合は、どのくらい時間分散するのかということに悩みました。

      参考になったなら、幸いです。

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